はじめに |

東大世界史2014第1問
いきなりですが、今年3月に行われた、東京大学入学試験世界史第1問!!
19世紀のユーラシア大陸の歴史を通じて、ロシアの動向は重要な鍵を握っていた。ロシアは、不凍港の獲得などを目ざして、隣接するさまざまな地域に勢力を拡大しようと試みた。こうした動きは、イギリスなど他の列強との間に摩擦を引きおこすこともあった。
以上のことを踏まえて、ウィーン会議から19世紀末までの時期、ロシアの対外政策がユーラシア各地の国際情勢にもたらした変化について、西欧列強の対応に注意しながら、論じなさい、解答は、解答欄(イ)に20行以内で記述し、必ず次の8つの語句を一度は用いて、その語句に下線を付しなさい。
アフガニスタン イリ地方 沿海州 クリミア戦争 トルコマンチャーイ条約 ベルリン会議(1878年) ポーランド 旅順
知識をつなげることができるでしょうか?
「先生!この問題を解説して貰えませんか?」 生徒がこの問題を持ってきた時自信を持って答えることが出来るでしょうか?
難関入試問題はもちろん、論述問題というものは、知識として一つ一つを持ち合わせていることはもちろん、そのつながりを抑えておかなければならないケースが多いです。
電子地図教材を用いて
ここで、もう一度問題文を読み直してみましょう!
19世紀のユーラシア大陸の歴史を通じて、ロシアの動向は重要な鍵を握っていた。 ロシアの対外政策がユーラシア各地の国際情勢にもたらした変化について、西欧列強の対応に注意しながら、論じなさい
世界史ですので、その時代の歴史的事象をおさえなければなりません。この問題の場合、ロシアの対外政策といえば、神聖同盟、ポーランド独立運動を弾圧、ハンガリー独立運動に軍事介入な
どが挙げられます。ユーラシア各地の国際情勢の変化として
は、オーストリアと反ナショナリズムの協調をとった一方で、黒海南下を図りギリシア独立戦争やエジプト=トルコ戦争に介入して英印航路を脅かし、東方問題を起こしてウィーン体制を動揺させたことなどが挙げられます。しかし、問題文には、西欧列強の
対応に注意しながら、論じなさいとの文言があります。一連の流れに対する西欧列強の対応についても論じなければなりません。ここで、ロシアの動向に対してイギリスと日本が手を組んだことに
繋がってきます。なぜ、西欧列強の対応で遠く離れた日本がでてくるのでしょうか?
電子地図教材の活用!
歴史的事象、年号、知識をおさえることは大事です、しかし、本当の理解、知識の活用が大事ではないでしょうか?今回東大の問題を取り上げた理由は、歴史的事象に加えて赤字で示した地理
的事象、特に位置関係をおさえておかなければならないからです。
しかし、これを言葉だけで説明しようとすると、多くの時間を割いてしまいます。しかし、電子地図教材を活用すれば、視覚的に直感的に見せてあげることが可能です。
教材としてストックしておけば、普段の授業だけではなく、急な質問にも詳しい解説を行なうことが出来ます!
「先生!この問題を解説して貰えませんか?」 「Google Earthを開くからちょっと待ってね」
是非とも活用してみましょう!!歴史と地理はリンクしてます!!
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