伊能社中 地理・歴史科教育マガジン

2014年07月号 vol.4 【教育GISフォーラム事業継承に伴う特別号】

教育GISフォーラム代表より

2014年07月04日 21:39 by iknowshachu
■教育GISフォーラムの伊能社中への事業継承について



教育GISフォーラム代表
伊能社中理事
  日本学術会議地域研究委員会地球惑星科学委員会合同地理教育分科会委員長   碓井照子


 教育GISフォーラムは、2002年、わが国で最も早く学校教育におけるGIS教育推進のために、教育現場とGIS関連学会・研究者、民間GIS業界(GIS産業)とのブリッジ組織として設立された団体です。
当時のGISは、高価で学校教育での利用については、様々な課題を抱えていました。
そのような中、小中高校教育現場教員の視点を重視した地図太郎や、MANDARAなど安価・無料のGISソフトの教員用研修会、「GISキャンプ」(地理情報システム学会と共催)講習会のなどの開催、デジタル版研究紀要の発行(2004-2007)、授業導入マニュアルや無料の地理教育用GISデータの提供(高校地理A,B,中学校社会)、現場教育に参考になる地理教員が作製した教育GISサイトへのリンク(いとちり、GEOLINKなど)など様々な活動をしてまいりました。
 2010年からは、国土交通省の小・中・高等学校教員向け地理情報システム(GIS)研修プログラムにも参加し、2013年には、GIS教育フォーラムが作製した「電子地図教材共有システムOpentextmap」が、国土地理院の電子国土賞を受賞しました。
2009年9月に設置された日本学術会議地域研究委員会地球惑星科学委員会合同地理教育分科会の中の地図/GIS教育小委員会の活動にも参加し、学校教育におけるGIS教育推進に貢献し、この12年間学校教育におけるGIS教育推進の基盤づくりに貢献してきたといっても過言ではありません。
GISの社会的環境も変化してまいりました。2007年に地理空間情報活用推進基本法が制定され、基盤地図情報をはじめ国土地理院の地理院地図サイト(電子国土web)からは、日本全国の地形図や土地利用図など多種類の電子地図や地図画像が提供されています。
2012年から始まった日本のオープンデータ戦略のもとに、近い将来、すべての国、地方自治体の行政情報が計算機可読型で公開されます。行政データの大半が地理空間情報といわれ、GISデータがあふれ出す時代がそこまで来ております。
また、日本学術会議からは、学校教育における地理教育や情報教育においてオープンデータの利活用の必要性に関する提言も2014年の夏には公表されます。
 このようなGIS環境が激動する中、教育GISフォーラムは、その事業を継承しつつ、新しい仲間と新しい組織体制で「伊能社中」にその活動を発展継続することになりました。
伊能社中は、地理学/地図/GIS/地理空間情報学/都市工学等を大学で学んだ若いエネルギーで満ち溢れております。
明治維新の原動力になった坂本龍馬の亀山社中の意気込みと伊能忠敬の地図づくりのエネルギーを継承して、21世紀の地理空間情報社会に船出いたします。 GPS機能の付いたスマートフォン等を活用し、いつでもどこでも地理空間情報を扱う社会においては、国民一人一人が、空間的思考力を身に付け、GISを基礎的なツールとして活用できる能力が必要であります。
 学校教育における地理空間情報リテラシー教育は、生きるための基礎教育ともいえます。またオープンデータ戦略は、オープンガバメントという市民参加型社会・地域づくり、オープンデータを活用した新産業の発展と地域活性化をも目指しております。伊能社中は、オープンデータ戦略にも積極的に取り組みます。全国の学校教育、国・自治体関係者、GIS産業の企業の皆様、教育のデジタル化が急速に進展する中、伊能社中は、皆様のサポーターといえます。教育GISフォーラムの事業を継承した伊能社中は、未来を担う世代のために、地域社会とも連携しながら、あらゆる教育の場における教材のデジタル化、GIS利用環境の整備と教育支援、オープンデータの普及促進・活用のために活動しますので、ご支援をお願いいたします。

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